その3
「主菜をおいしく&誤飲・誤嚥〈ごえん〉の予防」
主菜を食べよう①~肉・魚
主食に慣れてきたら、主菜になるたんぱく質の食品も取り入れていきましょう。肉・魚は種類や部位によって脂質が多く含まれ消化に負担がかかりますが、離乳中期くらいになると脂質の消化もできるようになります。まずは肉でも脂身の少ない赤身の部位、魚なら熱湯で塩気をぬいた、しらす干しや鯛・タラなどの白身魚からはじめて、アジ・サバ・鮭などは離乳中期になってからにします。肉・魚は繊維が強いので、すりつぶすのに根気がいりますが、上手にできるようになると、ちらし寿司の「桜でんぶ」のような状態になります。そのままではパサパサしますから、だしや野菜スープでポタージュ状にしてあげましょう。離乳中期くらいになると少しつぶしたベタベタ状、後期になると小さくほぐした状態のやわらかいツブ状でも慣れてきますから、初期はがんばりましょう!
誤飲・誤嚥〈ごえん〉に注意
誤飲は食物でないものを口にすること、誤嚥は食物が気管に入ってしまうことです。赤ちゃんは、手で触れて触感や大きさを確かめ、口にしてさらに確認します。食物であるかないかの区別はまだできません。離乳食が始まるということは、なんでも確認作業に入るということ。赤ちゃんの手が届く範囲には、確認しても大丈夫なものしか置かないようにしましょう。
また、私たちの喉には食物が鼻や気管に入らないようにふたつの蓋(軟口蓋〈なんこうがい〉と喉頭蓋〈こうとうがい〉)がありますが、赤ちゃんはまだ未熟なので誤嚥をおこしやすいので要注意。肉・魚や野菜など繊維質の多い食品は、丸飲みしたり、いつまでも口の中に残していることがあります。食事の間も様子を観ること、食事後に口の中に残っていないか観ることを心がけてください。もしそんな時は状態をもどして、繊維をよくすりつぶしてあげましょう。
監修:湯澤敏子(管理栄養士・宇都宮文星短期大学教授)
1984東京家政大学栄養学科管理栄養士専攻卒業、1984鹿沼市役所保健センター勤務(栃木県内市町村管理栄養士として初)、(株)帝国繊維、栃木県立衛生福祉大学校等の非常勤勤務、2005宇都宮文星短期大学栄養士ユニット開設から現在に至る。