その4
「主菜をおいしく②&食物アレルギーについて」
主菜を食べよう②~卵・大豆
卵は生のままおかゆに混ぜたくなりますが「ちょっと待って!」離乳食の基本は「火を通したもの」です。細菌感染の予防と、加熱してたんぱく質を変性させることで食物アレルギーの発症防止になります。そこで、離乳食で卵を使う際のポイントは3つです。
①完全に火を通した卵(半熟はNG)
②卵黄から(卵白にアレルギー原因物質が多く含まれる)
③少量ずつ
卵かけおかゆやトロトロのプリン、フワフワのオムレツなどには特に注意しましょう。ということは、少しのあいだだけおうちの方の卵は
①固ゆで
②固焼き目玉焼き
にして、卵黄部分だけをスープやだし汁で溶くなどしましょう。大豆製品の代表である豆腐も生のまま提供したくなりますが、加工食品であっても一度火を通しましょう。納豆も火を通してすりつぶします。きな粉は粉末ですから、一度に大量摂取してしまうことがあるかもしれません。粉なので誤嚥も心配。必ず少量ずつ、他の食品に混ぜ合わせるなどしましょう。
食物アレルギーについて
食物アレルギーの症状は様々です。症状が消化管や口腔にでるもの、皮膚炎として現れるもの、運動することで誘発されるものなどがあります。また、花粉やゴムノキ類の樹液で天然ゴム製品に含まれるラテックスとの反応で引き起こされる場合もあります。原因食物も様々です。食物アレルギーとは、食物によって免疫システムを介して起こる生体に不利益な症状や現象で、生体が食物を害になるものとみなして症状や現象を引き起こすとみられています。「もしかしたら食物アレルギーかも」と思ったら、必ず医療機関を受診してください。赤ちゃんは成長するために、みんなと楽しく食事をとる練習を積み重ねています。ひとりで悩まないで、医療機関と力を合わせて道をさがして進みましょう。なお、赤ちゃんでなくても、口にする食品は食品表示を確認する習慣はつけたほうが良いですね。
監修:湯澤敏子(管理栄養士・宇都宮文星短期大学教授)
1984東京家政大学栄養学科管理栄養士専攻卒業、1984鹿沼市役所保健センター勤務(栃木県内市町村管理栄養士として初)、(株)帝国繊維、栃木県立衛生福祉大学校等の非常勤勤務、2005宇都宮文星短期大学栄養士ユニット開設から現在に至る。