その3
胎教を楽しむ
「胎教」とは体内教育とも言われますが、「赤ちゃんと身体が繋がっているお母さんがリラックスして気持ちよく過ごせること」「赤ちゃんとのコミュニケーションになり、お母さんと家族の愛情が伝わること」が何より大切です。ここでは、胎教を楽しむヒントをお伝えします。
●いつからはじめる?
いつから始めても大丈夫です。赤ちゃんがお腹にいるのがわかってからでもいいでしょう。やらなくてはいけない、と構える必要もありません。赤ちゃんは5ヶ月くらいから脳や感覚がより発達すると言われています。つわりが落ち着いてしばらくすると、胎動が感じられたり、見た目でもお腹が出てきたことがわかるようになったりします。この頃から赤ちゃんがお腹にいるというお母さんの自覚が芽生えはじめることが多いので、始めやすいかもしれません。
●何をする?
○話しかける
お腹をさすりながら話しかけましょう。赤ちゃんにニックネームを付けるのもいいかもしれません。もし話しかけたりニックネームを呼んだりして、胎動が感じられたら、嬉しくなりますね。ぜひご家族からも声をかけてもらい、産まれてくるのを待ち望む時間を家族で楽しんでください。赤ちゃんも嬉しいことでしょう。
○好きな音楽を聴く
赤ちゃんのための音楽やクラシック、お母さんの好きな音楽を聴いてみましょう。お母さんの楽しい穏やかな気分は、赤ちゃんにもきっと伝わるはずです。
○絵本を読む
赤ちゃんが産まれたら一緒に読みたい絵本を、産まれる前から読むのもいいでしょう。赤ちゃんが産まれて、子育て中に絵本を読み返すと、妊娠中の頃を思い返すことができます。
●食事・運動・睡眠を大切にする
つわりが落ち着いたら、バランスの良い食事を心がけましょう。赤ちゃんに話かけながら食べると、食べすぎを防ぐこともできるかもしれません。お母さんが無理せず気持ちよく身体を動かすことで、血流がよくなり、赤ちゃんに届けられる血液に酸素が多く巡ります。日光や風を感じながら、ゆったり散歩したり、ストレッチしたりするのもおすすめです。また、早く寝るように心がけましょう。横になって休むことで、赤ちゃんに血液が行き届きやすくなります。眠れない場合は、横になって休むようにしましょう。
お母さんが気持ちよく過ごすことを意識して、赤ちゃんとの時間を楽しんでください。
監修:記野絵美(助産師、看護師)
看護専門学校助産師学科卒業。総合病院、産婦人科クリニックで勤務後、公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会桶谷式乳房管理士の資格を取得し、郡山里の母乳相談室桶谷式代表を務める。