その4
おむつでチェック!下痢&便秘
赤ちゃんのうんちの様子がいつもと違うと、気になるママも多いでしょう。日頃からうんちがゆるいと、下痢のうんちとの見分け方が難しい場合もあれば、逆にうんちの回数が少ないと「便秘では?」と心配になることもあります。
ここでは、下痢や便秘の見分け方や受診の目安、自宅でのケアのしかたについて紹介していきます。
下痢の目安
赤ちゃんのうんちは、いつもゆるめのことが多いので、健康なうんちと下痢のうんちの違いがわかりにくい場合も多いでしょう。
どういう場合が下痢なのか、判断のしかたを解説していきます。
〈どこからが下痢?下痢の目安〉
●いつものうんちよりもはるかにゆるい(水っぽい)
●うんちの回数がいつもより多い
●何となく酸臭や腐敗臭がする
●うんちの色が違う
心配な下痢と受診の目安
〈心配な下痢の特徴〉
下痢で心配なのは、体の水分や電解質がたりなくなる脱水症です。下痢の症状が重く、嘔吐や発熱を伴い、水分が摂れないときは急ぎ受診を検討しましょう。
また、水分が摂れていても、発熱や発疹など下痢以外の症状がある、機嫌が悪い、食欲がないなどの場合は早めに受診しましょう。
〈受診が必要な場合の目安〉
~診療時間外でも受診~
●下痢以外に嘔吐、発熱の症状もあり水分が摂れない(脱水症を起こす心配あり)
●下痢便の色が白っぽく米のとぎ汁のような水のようなうんち(ロタウイルスやノロウイルスによる感染症の可能性。脱水症を起こす心配あり)
●下痢便に血液が混じっている、粘液が多量に混じっている(細菌性腸炎の可能性。脱水症を起こす心配あり)
~診療時間内に受診~
●下痢とともに不機嫌で食欲があまりない
●下痢とともに発熱があるが水分は摂れている
●特定の食べ物を食べると下痢をする
●機嫌も食欲も普段どおりだが下痢が続いている
●離乳食で初めて牛乳や卵を食べたあと下痢をした
下痢のときにできる自宅でのケア
●下痢のうんちをするたびに、おむつ替えをする
●おむつ替えの際、おしりをおしりふきでふく代わりに座浴やシャワーで洗う
●湯ざましや野菜スープなどをこまめに飲ませる
便秘の目安
下痢ではなく、うんちが硬めだったり出にくかったりして、心配になることもありますね。次は、便秘の目安やケアについて紹介します。
うんちの出る頻度には個人差があるため、出ない期間や頻度、うんちの形状では判断できません。赤ちゃんがうんちをするときの様子をよく確認しておきましょう。
〈どこからが便秘?便秘の目安〉
●うんちを出すときにつらそうに泣く、痛がる
●いきんでいるのにうんちがすんなり出なくて苦しそう
●おなかが張って苦しそう
●うんちの量が少なく食欲(授乳量や離乳食の量)が落ちている
●硬めで小さいコロコロしたうんちしか出ない
心配な便秘の特徴
便秘の場合は、心配なものと心配でないものを分けることはできません。どんな状態でも便秘が疑われる場合は受診して、必要に応じて治療を受けましょう。
ただ、低月齢の赤ちゃんで便秘があり体重が増えない場合は、先天性の腸の病気が見つかることがあります。
新生児で便秘があり授乳時に吐いたり母乳やミルクを飲む量が減ったりして、体重が増えない場合は、早めに受診しましょう。
便秘のときにできる自宅でのケア
便秘のときは、母乳やミルク、その他の水分を十分に飲ませることが大切です。
また、生活リズムの乱れは排便リズムの乱れにつながりやすくなります。毎日できるだけ一定の生活リズムですごし、低月齢の赤ちゃんほど静かで落ち着いた環境ですごせるようにしてあげましょう。
●手足を動かすなどして運動させる
●おへそのまわりに「の」の字を描くように、やさしくマッサージする
●離乳期からは、野菜など繊維の多いものを増やす
●綿棒やこよりで肛門を刺激してうんちを出す
〈出典元〉
花王株式会社Webサイト スマイル子育てラボ/子育てお役立ち情報/「【医師監修】気になる赤ちゃんの下痢&便秘、目安と自宅でのケアは?」
