その4
「『振り返りタイム』で絵本の世界を深掘り!」
コメントの差し込みに注意!お話はシンプルに聞かせよう
読み聞かせをしていると気になるのが、子どもの反応。ページをじっと見て集中しているように感じても、「絵の意味やお話の内容をちゃんと分かっているのかな?」「今どこに注目しているんだろう?」と思うことがありますよね。そんなとき、お話の途中でつい「ほら、くまさんが出てきたよ!」「お花が咲いてるね、きれいだね」などとコメントをはさんでしまうことはありませんか?
ひらがなは一般的に3~4歳ごろからだんだん読めるようになります。それまではママの声だけが、お話を知るための大切な手がかり。子どもは絵を見ながらママの声を聞いて、お話の世界にもぐり込みます。途中でママの解説や感想が投げかけられても、それがお話そのものなのか、ママが自分に向けて話した言葉なのか、子どもにはなかなか判断がつきません。かえってお話のすじがつかみにくくなってしまうことも考えられるのです。
そこでオススメしたいのが、読み聞かせ後の『振り返りタイム』を取ること!
まずお話はお話として、コメントをはさまずに一通り読み聞かせを行います。最後のページまで読み終わったらいちど本を閉じ、ふたたび表紙からページをめくって、今度はママとのコミュニケーションの時間としてお話を振り返っていきましょう。
「くまさんと、きつねさんと、あとはだれがいたっけ?」と確認したり、子どもの好きなページを聞いてもういちどゆっくり眺めたりするのもいいですね。お気に入りで繰り返し読んだ本なら「くまさんは何色のズボンをはいてる?」などとクイズをしても面白いかもしれません。
もちろん、お話を聞きながら子どもの方から「くまさん出てきた!」などと反応があれば、「出てきたね」「ほんとだね」と受け止めてあげます。また『振り返りタイム』も決して押し付けず、子どもの意欲や関心を大切にするよう心がけましょう。
ママといっしょに絵や言葉を好きになれる、楽しい時間が作れるといいですね。